いままで…ありがとう

「じょ、冗談言っちゃだめだよ秀君」

私はうまく笑えたかわからないけど、秀君に言った。

すると、秀君は抱き締める力が強くなった。

「冗談だと、思うのか?」

「っ!」

冗談……じゃないの?

でも、そんなことあるわけない。

「俺さ……友紀と義人が一緒にいるところを見ると、なんかモヤモヤするんだ…始めの時はそれはわからなかった、けどキャンプの日の肝試しに気づいたんだ、これは……

義人に嫉妬してたんだと」

「……」

やめて…

「だから、あの時に邪魔しちまったんだ。これ以上見たくなかったから……」

やめて…

「友紀が……好きだから」

ギュッ……

私は秀君の服を握った。

やめて…これ以上何も言わないで。じゃないと私……

秀君をフることが出来なくなっちゃう。