いままで…ありがとう

ピタッ

さっきまで走っていた秀君が人気のない階段の裏で止まった。

どうしたんだろう?

私は秀君を見ようとした時。

クルッ!

ぎゅっ!!

「……え」

「………」

どう……なってるの?

秀君は私の方を向いたと思ったら視界が暗くなった。

体中が締め付けられている。

顔の当たっている部分から、

ドクンドクン…

と音が聞こえる。

もしかしたら、これって。

抱き、締められてる?