いままで…ありがとう

夏見side

私は友紀と森に入った。

もちろん、親には内緒で。

そして、私は前の木にリスがいたことに気がついた。

早くそこに行きたくて、友紀から手を離して走った。

リスは私に気づいて木の天辺まで上がっていってしまった。

「うぅ!おいでよ~!」

リスが私の言葉に反応するわけがなく、そのままじっと見ている。

その時。

ガサガサガサッ!!

後ろの方で大きな音がした。

何だと思い、振り向いた。

そこには、友紀の姿がなかった。

「…友紀?」