いままで…ありがとう

そう聞くと、夏見ちゃんは森を指差した。

なんだろうと思いながら森を見た。

しかし何もない。

あるとしても木だけだ。

「あの……夏見ちゃん?森がどうしたの?」

「友紀ちゃん…」

「うん?」

夏見ちゃんは、両手で拳を握りながらこっちを向いた。

「後で森に入らない!」

「森?」

私が言うと“うん“と頷いた。

けど、森は入っちゃ行けないって母から聞かされた。

危険な熊がいたり、迷ってしまうからって。

この事を夏見ちゃんに言おうとしたが。

「よし!じゃあ行こっか!」

私の腕をつかんで歩き出した。