その日、私が家に帰ると
お母さんはいなかった。
お母さんは私が帰る時間にはいつも家にいる。
だけど私は
買い物にでも行ったのかな?と思いテレビを見ていた。
すると電話が鳴った。
『もしもし、工藤ですが?』
『もしもし、美紗ちゃん?
おばさんだけど分かる?』
電話の相手はお母さんのお姉さんで
とても慌てている様子だった。
『はい、分かります。』
私が答えるとおばさんは
『落ち着いて聞いてね!』と言った。