「……そなた、熱が」
梅サクラが呟くと詩月は、素早く「シーっ」と言うように口元で人差し指を立てた。
「茶祭りのステージで演奏するんだ。大二郎さんのサプライズなんだけど……えっと……」
「2時からだな」
「あ!! そうそう、スゴいな。予定表には載っていないのに」
「用心されよ。では、ごきげんよう」
サッと立ち上がり、梅サクラは身を翻す。
「う、梅様。……あ、お時間を取らせてすみませんでした」
コルキは慌ただしく一礼し、梅サクラを追う。
離れの棟を出て、梅サクラはコルキを振り返った。
「そなた、話は聞いておったな」
「はい」
「まだ、何か仕掛けがあるやもしれぬ」
「まだ、盗聴……」
「いや、それは片付いておるようだ。……して、奴には知らせたか?」
梅サクラが呟くと詩月は、素早く「シーっ」と言うように口元で人差し指を立てた。
「茶祭りのステージで演奏するんだ。大二郎さんのサプライズなんだけど……えっと……」
「2時からだな」
「あ!! そうそう、スゴいな。予定表には載っていないのに」
「用心されよ。では、ごきげんよう」
サッと立ち上がり、梅サクラは身を翻す。
「う、梅様。……あ、お時間を取らせてすみませんでした」
コルキは慌ただしく一礼し、梅サクラを追う。
離れの棟を出て、梅サクラはコルキを振り返った。
「そなた、話は聞いておったな」
「はい」
「まだ、何か仕掛けがあるやもしれぬ」
「まだ、盗聴……」
「いや、それは片付いておるようだ。……して、奴には知らせたか?」



