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小学校6年生の時…


「なぁゆづ。お前将来なりたいものとかある??」

「うーん。私は栄養士とかかなー!?優矢は!?」

「俺さ、本当はプロ野球選手になりたいんだけどさ、今の実力じゃ全然足りないんだ。だから最低でも甲子園に出るのが俺の夢。」

「へぇーそうなんだ!!私優矢を応援するよ!!頑張って!!!」

「あのさ、俺中学はここの中学校行く予定だけどね、高校はここから遠いとこに行こうと思ってる。」


「えっ??」

そういって優矢はある高校のパンフレットを見せた。


「ここからさ電車通学で1時間以上はかかるんだ。でもねここの野球部はしょっちゅう甲子園に出場してるんだ。でも私立だからさ、お金もかかるけど…野球の推薦で行けば学費はかからないんだ。それか学力特待生でもお金はほとんどかからないんだ。」

私に隣にはいつも優矢がいた。

高校で離れてしまうとか

考えたくなかった。

「あのさ、よかったら一緒にこの高校いかない??」

「えっ!?」

「私立で遠いけどさ施設もいいし大学進学率もそれなりにいいからさ。
それに俺はゆづと一緒にいたい。」

顔を赤らめながら優矢が言った。

私と同じことを考えていたから
嬉しかった。

「うん。ちょっと考えるね。ありがとう。」

そういってパンフレットを受け取った。


それから私は考えてこの高校に決めた。

学力特待生の全額免除の枠は3人。

そのなかに入れば普通の公立よりもお金はかからない。それに制服もかわいい。
何より一番の理由は優矢がいるから。
私は優矢のそばでこれからも支えて行きたかった。