「ごめん、坂本お待たせ!!」
梨沙と別れてからすぐに涼太の元に向かった。
教室にはもう私達2人しかいない。
「大丈夫。じゃ、早速今日のノート見せてよ。」
「あ、うん。」
坂本がノートをとりあえず写していた。
「あのさ、お前字綺麗だよな。」
「えぇ!?そんなことないよ!!!それを言うなら坂本だって「涼太。」
「えっ?」
「俺のこと涼太って呼んでよ。んーならそうだな。中崎のこと"ゆづ"って呼んでいい!?」
「えっ、いや、その…」
ゆづって呼んでいたのは優矢だけだった。
でもあの日以来私の事を呼んでくれなくなった。
好きな人からの特別な呼び方だったから
どうしてもそれだけは避けたかったけど
「よし、決定な、ゆづ。」

