トップシークレット

 「…仲いいよねぇ…、あの二人。」
 
 こちらはそっちのけで、二人の世界にいる雅と千夏。
 そんな二人を見ながら、沙織と香奈美は面白くないと口を尖らせた。
 
 「仕方ないよ…、千夏は雅にしか心を開いてないし、雅もそうなんだから。」
 そう言う麻美の口も、尖っていた。

 「久しぶりに逢ったのにねぇー。ねぇ、樹里。」
 翔平がわざとらしく、樹里の肩に手を回した。

 (たくっ…、あのやろぉー…。)
 油断もスキもありゃしねぇー。
 樹里は雅を、睨むように見た。





 「そう言えば、一人暮らしだっけ?」
 雅は、ジュースのストローをいじりながら千夏に問いかけた。

 「うん。沙織達と近いと思う。」
 「なんで一人暮らし?実家近いでしょ?」
 「あー…、本当はさ、いとこと住むはずだったんだけど…。」
 「……、なるほど…。」

 それに、実家はやっぱり居ずらいや…。
 千夏は、ニコッと笑って雅を見た。
 


 「…///。」
 「…、どーしたの?顔赤いよ?お店の中そんなに暑い?」
 「ちげぇーよ、コーヒーが熱いだけ。」
 「あっ…、そうなん…?」