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 「そっか…、雅も相変わらずねぇ。」
 「そう言うお前も。」
 ふふっ…、っと二人で笑う。

 「さびしーよ、夏がいないと。」
 「よく言うよー。全然そう思ってないくせして。」
 「バレた?」
 「えっ…、ひどい。」
 
 あははっと雅が笑う。

 「嘘、嘘。マジでさびしーわ。」
 
 そう言う雅の目が、本当に寂しそうだった。



 「友達できた?」
 雅がメニューを見せてきながら言う。
 「うん、元西中のバレー部の子。」
 「おぉ、よかったじゃん。心配してたんだぜ。」
 「スッゴい面白い子だよ。好きなタイプ…。」
 千夏は、これにしよ、っとメニューの写真を指差す。





 「信じきれない?」







 雅の一言に、千夏は肩を震わせた。
 それでも、メニューからは目を離さず、「そう言う雅はどうなの?」とつぶやく。



 「うん、夏と同じだよ。」


 そう言って、目を細くした。


 そんな雅を見て、千夏も細く笑った。