「ああ。悪かったな、引き留めて。」 「いえ、大丈夫です。」 私は、持ってきた道具を手に持ち、図書室から出ようとした。 「……うわぁっ!!」 その時、段差につまずいて、倒れそうになる。 「っと、あぶない。」 先生は、私のお腹に手を回し、後ろから支えてくれた。 「あ、すみません。 ありがとうございます。」 「意外とドジなんだな。」 先生はククッと笑ってそういった。 「もうっ、笑わないでくださいよ。」