休日、両親は2人でデートに行ってて、帰り際に、交通事故にあった。 救急車で運ばれたけど、即死だった。 なんで、大切な人をこんなにも奪われないといけないの? 「梨穂、大丈夫か? 思い出したんだろ?」 「えっ?」 「泣いてる。」 「あ…ごめん。大丈夫。」 あわてて、涙を拭う。 すると、乃樹は私を抱き締めてくれた。 「頼れっつっただろ。 泣きたいなら泣けよ。」 「うぅ……。」 こんな優しい言葉をかけられると、涙が出てくる。