まあ、私には優しいんだけど。 それは、多分、過去にいろいろあったからだと思うけど。 「梨穂……。」 「何?」 「俺がいるから。頼れよ?」 「うん。分かってるって。 あんな昔のこと気にしないで?」 「………ああ。」 それから、乃樹はしゃべらず、 椅子に座って、私が終わるのを待っててくれた。