一通り有栖が泣き終わるのを待って、話を聞いた。
そして、有栖はポツリポツリと語り出した。
『私、あの日お兄ちゃんに助けれたでしょ?
それからお兄ちゃん、手術成功したのに全然目を覚まさなくてっ…、私お兄ちゃんに情けなく感じたの。
だって…、お兄ちゃんは命が危なかったのに…、私は無傷だったから。
私は私が大っ嫌いになった。
もし、お兄ちゃんが死んだら私が殺したも同然だと思った。
それから、私は人間が嫌いになった。
私は周りに冷たく接するようになった。
それから、私はいじめられて…ひとりぼっちになって、初めてちゃんと向き合おうとした人に裏切られて…っ、すごくすごく辛くなって。
私は必死にお兄ちゃんの名前を呼んだよ。
でも良かった。
お兄ちゃんが無事に目を覚まして…、だってあの日から3年も経ってるんだよ?
私、3年間すごく…、すごくさみしかった。
でも、戻ってきてくれて…、
ありがとう。』

