女はしばらく俺をジッと見ていたが、やがて大きな目をさらに大きく見開いて口をパクパクしだした。
なっ…何がしたいんだ?
『なっ…何で目を覚ましてるのっ!?』
病室に女の悲鳴にも似た声が響き渡った。
『わかんねぇよ、つかお前、誰?』
『え?お兄ちゃん…、私のこと…
忘れちゃったの?』
『おっ…お兄ちゃん!?』
こいつまさか…、
まっ…まさか………、あっ…有栖ぅ!?
有栖は不貞腐れたような顔をした。
『私だよ!?あ、り、す!!』
『……お前、変わりすぎ。』
『ふっ…ふぇっ?私は何にも変わってないよ…。』
『前よりずっと…、綺麗になった。』
『じょっ…冗談はやめて?』
『冗談じゃねぇよ。』
『あのね……、お兄ちゃん…
ごめんなさい。』
『は?』
『ごめっ…なさい、私のせいで…。』
有栖は泣き出した。

