身代わりの彼女。




『熱は?』

『えっと…、大丈夫そうです。』

叶はそう言って笑った。

その笑顔はなぜか幼く見えた。

『そうか…、良かったな。』

『はい!!』

可愛すぎる…。

『あっ…、あのぉ…。』

叶が遠慮がちに口を開いた。

『ん?』

『なぜこんな時間にここに居るんですか?』

『それは…。』

『それは?』

『ここに泊まったから。』

『ふぇっ?泊まったんですか?でもベッドとか無かったですよね?』

『はぁ?ベッドなら隣の部屋にあったぞ?』

『あっ…、隣の部屋に…。』

俺は一目で分かった。

ああ、隣の部屋には何かがあるな…、と。

だって一瞬にして表情が曇ればなぁ?

何があったんだ?

一体、叶はなにを抱えて居るんだ?