『そんなやつのことなんかほっといてさ、ほら遊ぼ?』
『無理だ。』
『何で?私よりあいつの方が大事なの?』
『雄大!!有栖は放っておきなさい。』
『母さん。じゃあ有栖が倒れたら?』
『そんなの、誰かが助けてくれるわよ。』
『じゃあ事故に遭ったら?車に引かれたらどうすんだよ。』
『知らないわよっ!そんなのっ!!第一!なんであんな子を庇うのよ。』
『有栖は…、ずっと俺を看病してくれた。俺はいつ死ぬか分からなかったのに。』
『な…にそれ?』
『俺は、車に引かれた。』
『えっ?』
『お前らに分かるか!?何年も1人で生きて来た有栖の気持ちが!!どうせ知らなかったんだろうがな!!有栖は虐められてんだよっ!!』
『そっ…んな。』
『有栖は、俺が目を覚ました時にそばに居てくれた。』
『そんなの私だってその場に居たら絶対…『うるせぇっ!!お前みたいに、両親にチヤホヤされてるやつなんかに有栖の気持ちがわかるかっ!!』
『じゃあ…、有栖は……
誰にも愛されず育ったの?』
『そうだよ、分かるか?』
『ああっ、ごめんなさい。私達なんにも知らなかったから。』
『母さんや父さんには放られて、俺も意識が無くて…、ずっと1人だったんだぞ?夜も、朝も、昼も、夕方も!!しかも何年も。』
『わっ…、私だって…、『エレン!黙りなさい。』』
『マ…マ…?』
『雄大、有栖を探して来てくれない?』
『ちょっと!ママ!!』
『黙れって言ってるでしょ!!』
エレンは今まで怒鳴られることが無かったのか、肩を震わせている。
俺は家を飛び出した。

