身代わりの彼女。





私はゆっくりと後ろを振り返った。

私の後ろに居たのは…黒人っぽい人数人と…、



不気味な笑みを浮かべた麻美さんだった。

『あんたさぁ、何回言っても聞かないんだもの。』

怖い…。

足がガクガク震える。

『あれ?無視?』

『なっ…何しに来たの?』

『大人しく引っ込んでれば良かったのよ。』


『何しに来た?』

大樹が低い低い声で呟いた。

『お仕置き?かな。』

『誰に?』

『あんたの彼女。』

『……、有栖?』

『ずっと前から忠告してたのに。』

『そうなのか?』

『うっ…うん。』

大樹が無言で近寄ってくる。

地味に大樹の後ろに黒いオーラが見える…。

怖い…。

私は目をギュッと瞑った。

でもつぎの瞬間私の体は暖かい何かで包まれた。

私の大好きな匂いもした。

私はゆっくり目を開いた。

目の前には彼の着崩した制服が目についた。

『ごめん、辛かったよな。』

『え…あ…だっ…大丈夫!!』

『ごめん、気付いてやれなくて。』

私は彼の腰に手を回してこう呟いた。

『ありがとう、心配してくれて…。

でも、大丈夫。だって大樹がずっとそばに居てくれるでしょ?』

そして微笑んだ。