ダメだよ…、大樹には婚約者が居る。
その相手は麻美さん。
私がどんなに足掻いても届きはしない。
私…、どうすればいい?
『有栖…、麻美に会ったのか?』
『ちっ…違う。』
びっくりした。
大樹に隠し事は…、
出来ないんだね。
『やっぱりか…。
なんて言われた?』
『言わなきゃダメ?』
言いたくない。
本当のことをいって大樹が離れて行くのが怖い。
怖いよ…。
『言って?全部抱え込もうとしないで?』
『麻美さんがまだ大樹は私の彼氏だって。
それに私と大樹は絶対に結ばれないって…。』
『……。』
『麻美さんは……、
大樹の婚約者…なんでしょ?』
ああ、もう終わりだ。
『……。』
何か言ってよ…。
『ごめんなさい、さよなら。』
私は走り出して屋上から飛び出した。
苦しい…、
辛い…。
これで…、良かった?
本当に?

