薄暗い空き教室で

陸が窓から雲に覆われた空を見上げた。


俺の隣に…、雫が居ない。


あれから1週間。

俺は家に帰ってなくて
ずっと飯田の家に居る。


時間があの日からずっと止まったまま。



「……雫、ごめん」


口から出るのは
謝罪の言葉だけなのに、

学校に来ても
飯田の家に居ても

何をしていても…


身体が、
心が、


求めるのは雫ばかりで。


胸が張り裂けそうに痛い。


それでも学校に来たら
休み時間はこうやって

誰も居ないここへ来るんだ。


───だって、


雫に合わせる顔ないだろ?