「今日…、家に帰る」

「え?」



突然の陸の言葉に
雫が驚いて陸を見た。

これは………、



「父さん達に説明してもらわないと、俺の中で消化出来ない」

「………うん」




上手く廻らない頭で
陸が必死に考える。

俺の名字は“濱中”だ。

“濱中陸”で間違いはない。


だけど、雫の名前が載っていない。

そして………、



両親の名前は………


「っ」


陸がくしゃっと
戸籍謄本を握り締めた。