「推薦!?」

「そう」



季節は多分秋。
いや、もうすぐ冬。

教室で昼食中、
雫がポロッと箸を落とした。



「…ほ、穂乃華ちゃん…推薦でいけるの?」

「そうみたい。この前、進路指導の先生に呼ばれて行ったら、そう言われた」

「………」



あたしの口が塞がらない。

大学を推薦で行けるなんて…
あたしには絶対有り得ないことだ。



「あと、弟くんも推薦でしょ?」

「えぇええ!?」

「ちょ、何その反応。もしかして聞いてないの?あたしが呼ばれて行ったら、弟くんも居たけど」

「嘘…」

「だから受験するのは、あんたと飯田くんだけね」