自宅。
時刻は夜10時過ぎ。


コンコン…


「雫、風呂入っていいよ」

「あ、うん。もうちょっとしたら入るー」



雫の次に産まれて17年。

今の俺たちは
高校3年生になっていた。


雫の部屋に入ると
何やら机の前で頭を抱えていて。

俺は首を傾げた。



「何やってんの?」

「んー?課題…。でも、もう疲れちゃった」



そう言いながら
伸びをする雫を見て、

色んな欲求が俺の中で生まれる。


“お疲れ”って
“頑張ってるね”って


頭を撫でたい、
触れたい、


そんな感情が湧いてくるんだ。