もう弟なんてやめてやる。

り、陸…!?//

アワワワ…と心の中で
慌てながら、

平常心を保とうと意識する。


目の前には、
新婚旅行の話で盛り上がる両親。

なのに、


「っ、」


陸の手がスリスリと
太ももを撫でてきて。


箸を持つ手が震える。

グッと左手で
陸の手を押さえつけた。


弱々しく睨むように
チラッと陸を見ると、


「ん?」

「!?」


いつも通りの────、陸。


驚いて雫の手の力が
抜けた瞬間、

陸の手がまた動き出して。