もう弟なんてやめてやる。

何も言い返せないのが
悔しくて。

ただ拳を握り締めることしか
出来ない…


コイツの言ってることは、


─────正しい。



「ま、あんなこと知ったら…さすがの雫ちゃんもお前のこと幻滅するよ。…ご愁傷様」


ポンっと俺の肩を叩くと
町田は帰って行った。


「っ」


悔しくて、
腹立たしくて、

自分への怒りで



ガンッ──!


下駄箱を思いっきり蹴った。


何よりも許せないのは
雫を傷つけた────、自分。