「…雫、ちっさいね」

「陸が大きいんだよ」


俺の言葉に雫は
クスクスと笑う。

初めて抱きしめた雫の身体は
本当に小さくて細くて。


俺が、

守らないとって思った。


「雫…、ありがとう」


この恋がダメなことも、
認められないことも、

解ってる。


だけど、

俺たちには
離れるなんて無理だったんだ…



この日俺たちは、


“禁忌を犯す”ことを




選んだ───…