もう弟なんてやめてやる。

その頃百合に
呼び出された屋上で、

陸が顔を歪めた。


「陸くん、キス…しよ?」


壁にもたれ掛かった陸に
百合が背伸びをして。


ふにっと唇が押し付ける。

陸がぎゅっ、と力一杯目を瞑った。


「っ」


ビクッと陸が肩を震わせたのが
分かって、

百合がクスッと笑う。


素直に言うことを聞いてくれる
陸が愛おしくて…



「…可愛い、陸くん。ね、しよ?」

「しない」

「…どうして?」

「俺は、もうしないって言っただろ。それに、お前のために付き合ってんじゃないんだよ。調子に乗るな」



陸の言葉に
百合の顔が引きつった。

まだ、あの女のこと
考えてるの…?