俺は雫に悟られないように、
雫が解いた問題に意識を向けた。


「あ、正解。やれば出来るじゃん」

「へへー、陸に出来てあたしに出来ないことないもんね♪」

「…てか、そもそも何で課題なんかあんの?宿題じゃなくて?」

「……………あは?」

「………」



誤魔化すような雫の笑顔。

また何かやらかしたんだな、
と悟って。

ふっ、と笑みがこぼれる。



「またどうせ宿題忘れたとか、そんなことだろ」

「違うもん!ちょっと…テストの点が悪かっただけだし…」

「………」



勉強してないもんな、雫。

これじゃ期末で挽回しないと
夏休みはずっと補習じゃねぇの?


そもそもこれで大学行けんのかよ。