人通りの少ない路地を抜け

少しジメっとした地下に続く階段を下る

そこは私たち不良の溜まり場


そこに行けば同じようやつばかり

「おー凛、流来たな」


「っちわっす」

流が挨拶する代わりに
私はペコっと頭を下げた


「最近来てくれるからうれしーわ」


この人はこの溜まり場を作った

隼人

私たちよりも一つか二つ年上だ。

ここに来ればなんでもあった

タバコ、酒。

ここではなんでもしたい放題

なにしたってなにも言われない


そこで、一腹して

家に帰り着いたのは11時を過ぎていた。

ガチャッ


なにも言わず玄関を通ると


「なんでわかってくれないのっ？」

まただ....

こう言うのも勝手だが

私がこうなったのもある意味親のせいでもある。

家に帰れば親が喧嘩。喧嘩。

言い争いばかり

うんざりだ。

さっさと離婚でもなんでもすればいい

黙って二階の自分の部屋に上がろうとしたら


「凜っ？こんな遅くにどこ行ってたの？！」


こんな時だけこう言ってくる母親

「うるっさいなぁ！
あんた達が喧嘩ばっかりしてこっちは
うんざりなの！さっさと離婚するばいいじゃんか！」


そう言い放つと私は自分の部屋のドアを
力任せに閉めた。





昔は仲が良かった

近所でも有名の

だけどあることがきっかけで私たち家族は音を立てて崩れて行った