階段で私のひとつ下の段にいる智くんが小さくため息を吐く。
外は寒くて息が白い。
そっか、店の中で私が泣きそうになったから外に出たのか・・・
ゆっくり振り向いた智くんと目が合った。
階段の段差でちょうど目線が同じだ・・・
「今のは反則・・・」
そう言う智くんの顔は寒いのに真っ赤だった
「え・・・?」
意味がわからない私は首をかしげる。
下を向いた智くんは私の手を優しく握り返し
「クリスマス・・・楽しみにしてる・・」
「あ・・うん・・・」
ファミレスで夜ご飯を食べて。
寒い道を手をつないで歩く。
「大学でクリスマスパーティあるんでしょ?」
「あ、うん。お昼だよ?食堂でみんなでパーティするの。」
「そ、じゃあ終わるころに迎えに行くね。」
「うん。」
寒くても、つないだ手と、ほっぺは熱くて。
自然と口元が緩んでくる。
智くんは私のこと特別って思ってくれてる?
一緒にいたって、こうやって手をつないでたって、智くんの知らないことはいっぱいあるんだ。
もっと知りたいよ。
智くんは優しくて、かっこよくて、明るくて。
きっと智くんを好きって女の子はいっぱいいるんだろうな。
今日、あのカフェに居た女の子。
同じ学校の子なのかな?
すごく仲よさそうだった。
思い出すと胸がズキズキする。
髪が長くて、さらさらで。
ミニスカートはいて、流行のブーツで。
背も高かった。
私なんて・・・・・・

