甘い甘い体

俺も立ち上がり、絢乃ちゃんの後を追いかけようとしたところで

「トモ!!」

「うわぁっ」

今度はノリさんが後ろから抱きついてきた


「飲んでるかぁ??」

「飲んでますって」

「よしっ、俺と飲め!!」

そう言って缶ビールを差し出す。

「あの・・・ちょっとトイレに・・・」

そう言ってノリさんの腕を離そうとするけど、すげー力で・・・


「こら!!ノリっ!智久に絡むな!!」

「ってっ!!」


どうやら後ろから耳を引っ張られてる様子のノリさん。

引っ張ってるのはもちろん結衣ちゃん

そこでまた結衣ちゃんの怒りに火がついたようにノリさんは怒られてる。

俺はその隙にさっと部屋を出た。


やっぱ結衣ちゃんはスゲーな。


あのノリさんを黙らせるんだもんな・・・


バッと戸をあけて周りを見回す。

こんな時間に外出たら危ないって。


俺は旅館の玄関までキョロキョロしながら走った。


居ない・・・マジで外出たの・・・?


勢いよく、旅館の玄関の戸を開け、外を見回すと・・


「あ・・・」


戸のすぐ横で小さくしゃがむ絢乃ちゃんを発見した。


俺の声は聞こえてるはずなのに下を向いたまま動かない絢乃ちゃん。


俺は息を整えて、心を落ち着かせる。


ゆっくり、絢乃ちゃんの向かいにしゃがんで・・


「絢乃ちゃん?」


顔を覗き込むように目線を合わせると


「智久君・・・」


「気分悪い?」


「あの・・えと・・・その・・・」


俺の問いかけに、言葉を選ぼうと必死に考えてるのがわかる。


「焦んなくていいよ。ゆっくりしゃべって。」


優しく言うと


はぁって小さく息を吐いて

「今日・・・・いっぱい・・・・・・いろんなこと・・あり過ぎて・・」

小さな声で、途切れ途切れ話し出す。


「ちょっと・・・混乱しちゃって・・・」


少し涙目で俺を見る


「落ち着かなきゃって・・・思って・・・」


その瞳がか弱くて。



抱きしめたい衝動に駆られる。