甘い甘い体



目を見て、お礼を言われて、ドクンって心臓が動くのがわかる。


ヤバイ・・・なんも言えねー・・・


「智久君?」


何にも言わない俺を不思議そうに見る絢乃ちゃん。


なんか言わなきゃ・・・


「あ、いや・・・うん。」


俺、ダセ・・・


「・・・どういたしまして」


自然と小さくなる声。


俺ってこんなダサかったっけ?


俺の言葉を聞いて、赤くなりながら笑顔になる絢乃ちゃん。


ヤバイ。マジで。かわいい・・・





女の子前に緊張するとかはじめてだ。


そしてまた沈黙。


つまんねー男って思われてんのかな・・・


なんかしゃべんなきゃっ




「あ、絢乃ちゃんは・・」


うわっ・・噛んだ・・


「・・・?」


「何飲んでんの?」


やっとしゃべりだしたのに何聞いてんの俺・・?


絢乃ちゃんは自分が持ってる缶を俺の前に差し出し


「リンゴジュース。これ好きなの」


手に持ってたのは俺が毎日食堂で買うのと同じリンゴジュース。


CMとかいっぱいしてて流行のアイドルが出てるヤツ。


「あ、俺もそれ好き!学校で飲むよ」


そういうとパァっと明るく笑顔になって


「私も。でも学校の自動販売機すぐ売り切れちゃうんだよね・・」


「うちの学校もだよ?俺、昼休みに近所のコンビニまで買いに行くもん」


「えぇ??すごいね。そんなに好きなんだ。」


「うん。チョー好き。」


すげ・・・会話してる・・


しかもめっちゃ楽しい。


目も合うし。


ノって来た俺はしゃべりまくる。


好きな食べ物とか、読む本とか、見るテレビとか。


なんか同じものが多くて。


それが嬉しくて。


あ、携帯の機種も同じで。


勢いで番号もアドレスもゲットしたし。


そうやって、みんなが騒がしい中二人の世界で楽しんでたのに・・・






「絢乃ちゃん!!」