宴会が始まる。
「ほら、智久!こっち。」
端で壁にもたれようと腰を下ろしたときに仁さんに呼ばれた。
仁さんの隣には・・・・・絢乃ちゃん。
マジで?いいの?
俺はすっと立ち上がり、絢乃ちゃんの横に座った。
「おじゃまします。」
怖がられないように優しく笑顔で言う。
「え・・・あ・・はい・・」
チラッと俺を見た後、すぐ視線を下にする。
「絢乃、智久年下だよ?なんで敬語?」
クスクス笑い、絢乃ちゃんの頭を撫でながら優しい笑顔を作る仁さん。
「え?だって・・・初対面だし・・・」
「初対面って朝から一緒に居るじゃん。」
「そうだけど・・」
仁さんの笑顔は見た事ないぐらい優しい笑顔で。
もしかして、仁さんも絢乃ちゃん狙い・・・・?なんて思ってしまうほど。
でも、さっき俺に頑張れよって言ってたし、まさかそんな事ないよな?
それにしても、仁さんにはちゃんと目を見て話すんだ・・
なんか面白くねぇ。
「仁!ちょっと来いっ」
タカさんが仁さんを呼んで、仁さんは俺達の側から離れる。
俺の隣はちょっと離れて優さんたちの友達のカズトさんがいる。
カズトさんは一緒に来ていたほかの女の子としゃべってて、俺達の空間は二人っきり。
さっきのことでちょっと拗ねてる俺は、なんかすぐ話す気になれず・・・
沈黙が続く。
ダメじゃん、せっかくの二人っきり。なんか話さなきゃっ
って思った瞬間
「あっあの・・・」
相変わらずほっぺが赤い絢乃ちゃんがぱっと顔を上げて
「昼間はっ・・・・ありがとう・・・・」
目が合う。
「すっごく怖かったから・・・・・・助かりました。」

