「あぁ、ごめん。」
握ってた手を離す。
「や・・・あの・・えと・・ありがとう・・・」
小さくて消えそうな声。
肩が小さく震えてて、目を合わせてくれない。
なんかそれぐらいのことでグッと締め付けられる胸・・・
なんで、俺、怖い・・・?
遠くから「絢乃ちゃーん」って結衣ちゃんの声が聞こえて。
俺の前から逃げるように走っていく絢乃ちゃん。
俺はさっきまで綾乃ちゃんの腕に触れていた右手の手のひらを眺める。
細かったな・・・でもやわらかくて・・・
もっと触れたいって思った。
「・・・・久っ!おいっ智久ってば!」
ボーっとする中、仁さんに呼ばれていた。
「えっ?あ、はいっ・・」
焦って仁さんを見ると
「お前・・・どうしたの?食わねーの?」
みんながバーベキューで騒いでる中、俺はパラソルの下で体操座り。
絶対変だよな・・・
足を崩す。
「いや・・あんま腹へってないんで・・・」
「変なヤツ。」
そういうと仁さんも俺の横に座る。
「仁さんは?」
「俺?俺はたらふく食った。」
そう言って、ゴロンと寝転ぶ仁さん。
「はぁ・・・寝みぃ・・・」
大きくあくびをする。
「なぁ。智久。」
しばらく黙っていた仁さんがしゃべりだす。
「はい?」
「お前、彼女いんの?」
「へ?今は居ませんよ?」
突然の質問にびっくりしたけど、とりあえず答える。
「そっか。ならいい。」
それだけ言うと、仁さんは眠りに着いた。
は?何?意味わかんない。
ま、いっか。

