シンデレラガール

禁断の恋。

それをわかっていながら、愛を育む2人。

それは、とてももどかしい。

窓の景色に目をやると、まだ少し遠いが現場が見え隠れする。

そろそろ、着いてしまう。

橘先生と葵の魔法も、解かなければいけない。

ゆっくりと、イヤフォンを橘先生の手に戻す。

切なそうな顔で橘先生のことを見つめ、無理やり笑顔を見せる。

そして、静かに元の居た席へと戻る。

席に着き、葵のスイッチを1度切る。

うん、少し、、、また、葵の気持ちに近づけた。

何だか今日は、いつも良い演技が出来る気がする。

なんて、1人で頷いた。

そして現場に着き、車を下りた。