シンデレラガール

「お疲れ様でした」


そう、監督やスタッフに挨拶をする。

そして足早にヒロちゃんの元へと行こうとしている、あたしのことを、、、


「聖奈」


そう、あの男が呼び止めた。

気安く、名前も呼ばれたくないんですけど、、、

でも、無視するわけにもいかず、、、


「なんですか?」

「俺はもう、お前から目を逸らさない」


は?何言ってんの?この男は、、、


「今でも、好きだ。この歌は、お前のことを思って作った」


だから、何を言ってるの?

周りには監督やスタッフ、関係者もたくさん居る。

なのに、また勘違いされるようなことを、、、


「さっきから、何、、、」


東条恭太は、あたしの言葉を遮り、、、

あたしに唇を、、、重ねた。