今日の運勢は最悪だ。

朝からは突然の雨で、制服はずぶ濡れ。
おかげで一日ジャージ。

学校の中で一番怖いと言われている先生の授業で、課題を家に忘れ、お説教。

返却された小テストは、解答欄がズレてて10点中0点。

昼休みでは私の前の人で、お気に入りのメロンパンが売り切れ、
お金を入れてボタンを押しても、私のジュースが自動販売機から落ちてくることはなかった。

しかし、最も嫌なことは5時間目の途中でやってきた。

いつも通り必死に眠気と闘っていると、教室の扉が勢い良く開いた。
そこには担任の先生が立っていた。

私のクラス、2ーCの担任、高宮和哉先生はまだ若い。
つい2週間ほど前、クラスの男子が先生に
「今日で先生、四捨五入したら三十路だー」
と言っているのを聞き、先生の年齢と誕生日を知った。
どうやら、先生は25歳、誕生日は4月26日。

そんな先生が青ざめて、私を見る。

「宇野さん、ちょっと・・・」

私、宇野花菜子は立ち上がり、先生に付いて行った。

(先生って皆の事を必ず、さん付けするな〜)
(先生の背中広いな〜)

そんな呑気な事を考えながら。