ReaL Smile


入学式が終わり教室に戻ると
あたしはクラスの女子に
囲われていた…
 
「ねぇ!姫川さん!
すごいんだけど!どーして!?」
 
どーしてって言われても…
 
「いやーあたしもさっき知ってさ
びっくりしてるところなんだよね…何であたしなんだろうね…もっと可愛い子たくさんいるのにね」
 
今のあたしはみんなに囲われすぎてそっちのがびっくりだよ…入学そうそう…こんな目にあうなんて思ってないから…
 
「あたしいいと思う!
姫川さんスタイルいいし!可愛いし!大人っぽいから素敵!しかもイケメン会長とならさ絵になるよ~!絶対買うからね!あ、あたし菅野 凛恵(スガノ リエ)よろしく!凛恵でいいから」
 
スッと右手を出して握手を
求める凛恵は黒髪美人だった
 
「あ、よろしく!あたしも夏海でいいから」
 
凛恵と握手をした
 
周りの子も色々と名前やら
雑誌買うからとか言ってきた
 
「おーい、席つけ~」
 
担任の声でみんな席についた
 
後ろからツンツンとされ
後ろを向くと少しさみしげに
笑顔の愛香がいた
 
「入学から人気者だね!
さすが夏海!やっぱすごいや~
あたしを置いていかないでね~」
 
可愛いことを言う愛香に
思わず笑顔になってしまう
 
「置いて行かないよ!
愛香は親友でしょ?愛香が
1番なんだから!」
 
愛香の頭をぽんぽんっと
撫でたら愛香は満面の笑み
になった
 
「そこの2人話やめろよー」
 
担任に注意され前を向いた
 
「もうすぐ親御さん達来るから
そしたら話して解散だ~
あと、姫川終わったら
ちょっと残れよ~」
 
え、急に呼び出し…
 
「はーい」
 
あたしは気のない返事をした
 
親が教室に入ってきて
担任が挨拶を始めた
 
あーぁ…またやる気のない
挨拶するのかな?
 
担任を見るとあたしは
目を疑った…
 
だってそこにはさっきとは
まるで違う担任…
爽やかな笑顔で前に立っている
担任がいた…
 
あいつ猫かぶりだ…
思わず笑えた
 
「初めまして、私は1年2組の
担任をさせていただきます
黒川 裕也と申します。
これから1年どうぞよろしく
お願いします。………」
 
 
たんたんと爽やかに
挨拶などをした担任…
 
みんなの顔が引いていた
 
まぁそうですよね…
引きますよね…
 
わかります、わかります