「で、なに?」
イマイチ状況がつかめない
海斗はニコッと笑った
なんか怖い笑みだな
「夏海、お前急遽モデルやることになったからがんばれ!」
モデルね~
「は!?意味わかんないから
てか、なんの?どーして?」
横から先生が割り込んできた
「今年から制服が変わっただろ?
知ってるよな?そのデザインした人がお前の姉ちゃんで、そのモデルを希望したのもお前姉ちゃんだから、姉ちゃんの頼みとういうわけだ!」
楽しそうに笑って話す先生
なにが面白いんだよ!
海奈ちゃんが制服デザイン?
そりゃー可愛いわけだ!
って納得してる場合ぢゃない!
あたしが全校生徒の前で?
もっと他にいたでしょ?
スタイルいい子とか!
「というわけだ!夏海ちゃん
ご指名入りまーす!」
ふざけた海斗の言葉に
少しイラっときたけど
それは置いといて…
断るわけもいかないよね
海奈ちゃんの頼みだもんね
「わかりました。
どうすればいいんですか?」
海斗を無視したら
ちょっとだけむすっとした
でも、無視
「とりあえず、もうすぐ
会長の言葉が終わると思うから
終わったらゲスト紹介する
姉ちゃんが登場して…まぁ呼ばれたら舞台あがればいいから」
適当そうな担任がちゃんと
説明してくれて驚いた
「はい、わかりました。」
担任はニコッとした
笑うと可愛いんだこの人
誰かと似た笑顔だな…
「じゃ~あと海斗くんに
任せるから~」
と言って体育館の中へ戻って行った
「夏海は、とりあえず俺と一緒にいればいいこらさ!がんばれよっ!」
優しい笑顔で頭に
ぽんぽんとしてきた
弟のくせにかっこいいことする
だけどトキメカないのが
兄弟って感じがするよね
だからモテるのね
なんて思わず納得した
