「・・・うん、金田くん待ち」
「金田と帰るのが嫌なんだ?」
え・・・?
なんだか心の中を見透かされたように感じて顔を上げる。
「え?いやいや、そんなことないよ」
うん。ほんとにそんなことない。
金田くんと帰るのは嫌じゃない。
金田くんの話はおもしろいし、一緒にいて楽しい。
でも、彼ばかりが話をしてくれて私からは何も話の話題をふったことがない。
それに少し違和感があるというか。
「俺にはそんな風に見えないけど」
うう・・・。
するどい守谷。
なんて言葉を返そうか迷っていると、
「寧位先輩!!」
金田くんが走ってこっちに向かってくる姿が。

