不意打ち男子のずるいとこ






「寧位ちゃん.....?
金田くんに何と言われようが、

寧位ちゃんは寧位ちゃんの気持ちを伝えなきゃ」




顔が強張ってるよ、そう実瑠ちゃんに言われてハッとした。




そう、だよ。


金田くんに何と言われようが、何と伝えられようが、私の気持ちは変わらない。




寧位ちゃんは寧位ちゃんの気持ちを伝えなきゃ。



実瑠ちゃんの言葉が心の中で響いた。






私は、私の気持ちを。




うん.....伝える。





私もその意思を胸に、ステージへと足を向けた。





「それではNo.3、金田アンド新沢ペアー!!

どうぞこちらへ!」



司会者に手招きされ、急いでステージに向かった。





ステージに立つと、思った以上の生徒たちがいて。


あまり緊張してなかったはずなのに、さすがに足が震えた。





目の前には、金田くん。


昨日のあれ以来、会話どころか顔も見てなかった。