不意打ち男子のずるいとこ






「明日になったら分かるんじゃないですかね」



不敵な笑みを含んだ口で、そんなことを言った金田くん。


もちろん不敵な笑みって言っても、とてもとても恐怖なんて感じられないけれど。





「明日?」


明日何かあるっけ。


たしか明日は文化祭2日目で、夜にイベントがあるんだっけ。


夜と言っても花火とかくらいかな?


体育館は朝から昼間までくらいがメインだし。




思いあたることはないんだけれど。






「そ、明日です。


詳しくはまた今日話しますね!

じゃ、また後で」




金田くんはそう言うと、クラスの方に行ってしまった。



考えてるうちに、いつの間にか学校に着いてたみたい。

しかも何も考えずに靴箱通ったと思ったら自分にびっくりしちゃったよ。


慌てて違う人の上履き履いてないか心配になって、今履いてる上履きを確認したら自分のだった。



あ、危ない。

でも自分すごいかも。



なんてね。





遊んでる暇はないんだ!

実行委員なだけあってすることたくさんあるんだよ。




急いで教室に続く階段を登った。