「…勇君、着くわよ。降りる準備して?」

小さい子を諭すように言われて…ちょっと唇を尖らせる。

俺は…麗夏さんより3歳年下だけど、そこまで子供じゃないよ。

「…」

「…麗夏さん、俺はガキじゃないよ」

俺は麗夏さんを睨み付ける訳でもなく、笑うでもなく…静かに呟いた。

「……あたしからみたら、子供よ」

寂しそうに俺の頭を撫でて、笑うその姿は。

とても儚げだった。