俺は…幼馴染の早妃川七逢がずっと好きだった。
でも…なかなか俺の方に振り向いてくれない。
俺なりに一生懸命想いを伝えようとしたけど…。
必ず、限島が居て…。
七逢は俺を置いて、限島の方に行くから…。
俺の気持ちを知らないまま…、限島と付き合っちまったから…。
俺の気持ちはキリが付かなかった…。
「…分かってるよ。分かってる」
…………今は、菅原を想いたい。
軽いって思うかもしれないけど…、俺は菅原だけが好きだ。
ちょっとまだ、七逢に気持ちはあるけど…俺はもう立ち直れてる。
「……拳矢、見過ぎだから」
ユウは呆れながら頭をポリポリと掻く。
俺はボーッとしながら、菅原を見て居たらしく…。
「…?」
首を傾げている菅原。
「菅原ぁ、ちょっと来てくれないか?」
こうなったら……ラブラブまでいくんだ!
「?…佐渡先輩、どうかしましたか」
真顔で言われたが、ユウがいるから笑顔の練習をやらないんだろう。
「…んー?いやぁー、ユウと居ても詰まんないんだよぉ」
俺はギュッと菅原を抱きしめる。
嗚呼ー、いい匂い!

