「…舞奈ちゃん!今日は限島君と食べるね!…あ、舞奈ちゃんも一緒に食べる?」
…いやいや、七逢。
「…だ、大丈夫だよ!ほら、彼氏待ってんじゃん!」
そこには嫉妬に満ち溢れている限島君。
「ほ、ホントだ!お、怒らせちゃった!ごめんね」
そう言って七逢は、限島君の手を握って歩いて行く。
七逢が幸せなのは見て分かる。
「…あ、舞奈ちゃん?」
「え?…って、明希?」
七逢が付き合ったからか、最近は全くだった明希。
「あ、一人?一緒に食うべ」
ニヤッと笑う姿に、あたしはつられて笑ってしまった。
あたし、明希が好きなのかな?
余り恋愛をしてこなかったせいか、恋がわからない。
「明希、好きって何?」
「…ん?好き?…好きって言うのは簡単には言葉に出来ないなぁ」
考え込む明希。
あ、今…心臓がキュッて締め付けられた。
苦しい。
好きって何?
「…あ、でも一つ言えるのは……ソイツが一番に思えるよ」
一番?
「ふーん?明希のくせにまともな答えだねぇ」
少しニマァ〜と笑う。
「はぁ?今更気付いたのかよ…遅ぇ」
呆れながら笑う明希。