階段を三段飛ばしで駆け上がってくる姿に…………涙がジワァと出てきた。 「…限島君」 「…俺から言うつもりだったんだ。なのに、早妃川が避けるから…」 少し涙声の限島君。 「…ごめんね、好きだよ。でも、彼女がいるんだから、ちゃんと振って」 あたしは静かに目を瞑る。 「なんのこと?」 限島君は訝し気にあたしを観ていて…。 表情が豊かな限島君。 「…俺、彼女居たこと一度も無いんだけど」 えぇ!? どーいうこと!?