「藤野くん。来て来て?」 黙って私の前、カオルくんがいる方とは逆の位置に藤野くんが立つ。 「大丈夫?」 私は藤野くんのケガの応急処置をした。 実際、この血は藤野くんだけのものじゃないと思う。 「サンキュ。ごめんな。あいつ、殴っちまった」 「うん」