「その呼び方やめろって!こんなとこまで追っかけてきて!今度は誰だよ?!ああ、バスケか…うちのバスケ部イケメンぞろいだもんな。で、誰だよ?」 「違うんだって!違うの!ただ、謝りに来ただけなの!」 修羅場の出来上がりだった。 その場から去ろうとする先輩の後ろ姿。 私はその腕を掴んだ。 「待って!ハルキ!」 「ごめん。今、話しかけないで」 彼の顔はいつかのあの、怒りに満ちた顔だった。