私は部活終わり、カオルくんに声をかける。 「先輩?」 カオルくんは振り返ると私に微笑みを向けた。 笑わないで。私に、笑かけないで。 これから、カオルくんを傷つけないといけないんだから。 「ごめんね。今、話できる?」 もう誰もいない体育館。外は暗いのに、この空間だけが煌々光っている。 「やだ って言ったらどうします?」