「え?」

私の口からマヌケな音が漏れた。


「負けたくせに…かもしんないけど、やっぱ、ユナのこと好きだ。かっこ悪いよな?俺…」

私の瞳は驚きに丸まっていて、次の瞬間、細く歪められた。


「私が、わた、しが…言おうと、してたのに…コウに…ありがとうって、好きだよって…」

泣きじゃくる私を抱きしめたのは、優しく微笑むコウだった。


これが男バスイケメンアイドルコウと、堕ちた元バスケ部ユナの始まりだった。